「近代憲法論」というよりは「対立的憲法論」でしょう?
一見するともっともな様に見える意見なのだが、実はかなり危険な解釈だとしか思えない。
矢印の向きが国民から公に向かうのが憲法。そしてそれに基づいて公の権力を行使し、国民の皆様に向かうのが法律以下の法です。憲法と他の法との決定的な違いが、このように定義づけられます。
この手の意見というのが「憲法学者の中で通説となっている」というような言われた方もしているようですが、それはもう「憲法学」の話では無く「国=支配者&国民=被支配者」という単純な二分論に基づく対立史観に則った政治論でしかないでしょう。
言っていることを要約すれば
「国家は法律と言う形で国民に義務を課すことが出来る」
「その国家の権限に制限を課すために憲法が存在する」
「故に憲法に国民の義務を記述するのは間違いである」
この解釈が正だとすれば「国は憲法に依らずに国民に義務を課すことができる」であり、「法律による国民への義務強制は無制限」が前提となってしまう。
「国家と国民」の関係から言っても、国民主権を前提とするからこそ、「国民に要求する義務」「国家に要求する義務」の双方が憲法上、明確になって初めて「近代憲法」と言えるんじゃないでしょうかね。
第一「憲法」てのは「硬性憲法でなければならない=おいそれとは改憲できない」という縛りはどこにも存在しないわけで、憲法に限らず法令に求められる本質と言うのは「適切な内容が、適切な手続きで成立する」ということだけ。
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